日本の映像作品が世界でヒットしないのは、クオリティのせいではなく、客観的な視点をもってないせいでは?

前回の続きです。

cultivationjapan.hatenablog.com

 
日本の作品で、ハリウッド映画的な普遍性のあるエンターテイメント作品てあんまり見たことないですよね。
 
アニメ、漫画、実写合わせても、ドラゴンボールぐらいじゃないかな。
 
価値を高める為には、より多くの人にファンになってもらうというのが必須な訳です。
 
当然ですが、その為には、より多くの人が楽しめる作品にしなければなりません。
 
グローバル化が進んだ現代であれば、日本だけじゃなくてどこの国の人が見ても理解でき楽しめる作品です。
 
そう言った意味で、ベイマックスは突出した作品でした。
ディズニーみたいなネームバリューが無い中で、有名俳優に頼ることもできない、新作アニメーション作品で世界中でヒットというのはかなり大したものだと思います。
 
そこで、何で日本ではそういう作品ができないのかちょっと思いついたことがあります。
 
日本でハリウッド的な普遍性のある作品ができないのは文化的な背景の違い
 
日本て基本的には単一民族で、似たような価値観の共同体でできた国です。
 
そこで生まれる作品ていうのは、多分普通に作るだけで日本人てだけで受け入れられるものになってるんじゃないですかね。
 
作る側と見る側が、同じ価値観とか文化的な背景を持ってるんだから、いろいろ説明とかを端折っても問題無い訳です。
 
つまり、作り手が客観的な視点を欠いていても、見る側がそれを勝手に補完できる土壌があるということなんじゃないかと思います。
 
ドラゴンボールで言うなら、重力が1Gのぬるま湯で慣れきってる地球人は、10Gの重力で生まれ育ったサイヤ人には勝てないということですよ。
もちろんここでのサイヤ人は、人種や文化が違う人の集まった社会で作品を作ってるアメリカでのクリエイター達です。
 
アメリカの作品は、個々人の問題や悩みでも、一般化して普遍化した上で作品に落としこんでいるような印象があります。
 
ところが日本の場合は、個人のもののままとして扱って、より深く掘り下げていく印象です。
 
All You Need Is Killの日本の原作版・漫画版と、トム・クルーズのハリウッド版の違いを見ると分かりやすいかも知れません。  
All You Need Is Kill (JUMP j BOOKS)

All You Need Is Kill (JUMP j BOOKS)

 

   

オール・ユー・ニード・イズ・キル ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

オール・ユー・ニード・イズ・キル ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

 

 

どっちが良いとか悪いとかでは無いです。
単にそういう違いがあるというだけの話で。
 
ただ今後、よりグローバル化してフラットになっていく世界の中で、日本のアニメ業界が価値を高めていく為には、アメリカ・ハリウッド的な客観的な視点をもって、世界中で普遍性のある作品も作れるようにならなければいけないのではないかということです。