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アニメーターの年収とアニメ業界の労働環境の悪さについて

アニメ業界の環境が話題になってますね。

 
アニメーターの収入が110万という報道が実は嘘で、実は300万円もあったという報道もされたりして、ネットでだけ情報を見てる人は、何が本当なのか分からないんじゃないかと思います。
 

news.careerconnection.jp

そこで今回の記事は、
 
・僕の肌感覚でのアニメ業界人の収入
・アニメ業界の労働環境の悪さ
 
これらについて書いていこうと思います。
 
 

僕の肌感覚でのアニメ業界人の収入

 
上記の記事ではアニメーターの収入の平均値は333万円とのことだけど、実際はそれだけも無い人の方が多いと思う。
最頻値が400万円というのも僕の感覚では怪しいと思う。
 
Janicaのレポートも見てみました。
数値を捏造してるとか、都合の良い数字になるように(誰にとってかは分からないけどww)計算してるとか、もちろんそんなことはしていないでしょう。
 
じゃあ何で肌感覚と出てくる数値に差があるのか?
 
多分調査に協力した人に偏りがあるからだと思う。
身も蓋もないことを言ってしまうと、この110万とか333万という数字はアニメ業界の実態を示していない。
 
この調査の方法は、ジャニカが調査票を郵送したり手渡ししたりしたものの内から、返信されたものを集計したということです。
 
ここに偏りが出てる。
ではその偏りとはどういうものか?
 
アニメ業界の中でも比較的稼げてる側の人達へ偏ってるということです。
 
調査票を郵送したということですが、何を元に住所を調べてるんでしょうか?
多分、まずはjanicaの会員ですよね。もしくは、この調査に協力するとウェブサイトやメルマガに登録した人。
そういう業界の実態調査に協力しようとするような人は意識が高いです。
意識が高い人はそうじゃない人に比べて能力も高く、仕事もしっかりする割合が高いということは簡単に想像がつきます。
 
手渡しの人もいるとのことですが、これも調査に協力するのは意識が高い人の割合が高いと思われます。
 
年収の最頻値が400万円ということがそれを裏付けてる気がします。
 
僕の周囲でアニメだけの収入で400万円の人(or 400万円稼げてるであろう人)ってほとんどいませんでしたもん。
 
特に作監とかやらない原画マンではほぼいないんじゃないかな。
 
アニメーターで原画マンとして400万円稼ぐにはどれぐらい仕事をする必要があるか計算してみます。
 
原画単価は4000円。作業日数は計算しやすく月25日とします。
 
400万を1年12ヶ月で割ると、1ヶ月33万円。
作業日数の25日で割ると、1日13000円分の仕事をする必要があります。
原画にすると3カット強。
原画はL/Oラフ原と2原に分けて作業するので、原画3カット分を毎日作業するということは、L/Oラフ原と2原を合わせて6カット分ということになります。
 
毎日L/Oラフを6カットコンスタントに上げれる人ってそんなに多くないよ。
これが2原でも同じ。
 
それだけの作業量での収入が最頻値って、ちょっとにわかには信じがたい訳ですよ。
 
だからどうしてもjanicaの出した数字には偏りがあるんじゃないかと感じてしまう訳です。
 
これが平均260万円とかだったら納得できたと思うんですけどね。
 
 

アニメ業界の労働環境の悪さ

 
労働環境の悪さを、まずはどうしてアニメ業界、特にアニメーターは低収入というのが通説になってるのかという収入の面から考えてみます。
 
これは多分いろんなところで言われてるように、新人の間の収入の低さのインパクトが強過ぎるから、それだけがひとり歩きしてしまってるということでしょうね。
 
動画マンになりたての頃は、毎日12時間以上働いて月3万とか5万とかザラですからね。
 
でも実際は、原画にまでなってある程度経験を積めば生活できるぐらいの収入は得られる訳です。
技術職として適正な金額なのかどうかはさておいても。
 
janicaのレポートも、偏りはあるにせよ(もう決めつけちゃってますがww)、ある程度実力があれば400万ぐらいは稼げるようになれるということを裏付けてます。
 
だからどっちかというと大変なのは収入面よりも労働時間の方じゃないですかね。
 
毎日15時間会社に拘束されて(実作業はそれほどなくても、素材待ち等で待機しなければいけない時間が長いのです)、休みは週1あるかないか、連休は正月ぐらいとなると、ある程度の年齢になるとやはり見の振り方を考えるようになりますよね。
 
キャラデや総作監をやるとどうしても作業時間も増えてしまいます。
動きを描くのが好きでイチ原画マンで良いという人は一定数います。ただ、それだと毎日6カットのL/Oラフ原か2原を上げなければ収入を維持できない訳です。そこで体力が落ちる年齢になった時のことを考えるとやっていけないということで、アニメ業界を去って他の一般企業で働くということを選ぶ人は多いです。
 
雇用保険も無い、ボーナスも有給も無い、単価が上がっていくようなキャリアアップシステムも無い。
世間一般の人が楽しんでるレジャーや趣味を楽しむような余裕もなく、作業をし続けなければならないと考えると、アニメが好きではあるけど仕事として割り切ってるタイプの人は精神的にキツイと思います。
 
先のことを考えられるような人は能力も高いですが、それ故に転職はできるだけ若い内にした方が有利ということも分かってるので30~35歳前後ぐらいで辞めていくことになります。
 
結果残るのは、本当にアニメが好きな人か、先のことを考えてないような人か、他の業界に移れなくなったような人になる訳です。
 
中堅が常にぽっかりと空いた状態で、能力が低い人の分の負担が、一部のできる人に集中し続けるという悪循環が固定化されてしまってるということです。
 
その辺がアニメ業界の労働環境が悪いということなんでしょう。
 
こうまとめてみると、最悪の仕組みになってますねwww
 
よくこれまで破綻しないもんだなwww
 

問題の改善方法

 
アニメ自体の社会的価値が低く、業界内で決められた量の少ないパイの取り合いをしてるから、収入が増えないという1面があります。
 

cultivationjapan.hatenablog.com

 それとは別に、業界内部も上記の通り酷いもんですww
 
そこで業界の内部での改善案を僕なりに考えたものを、次回のエントリで書いていきます。
 
それでは今回はこのへんで。  
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