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【アニメ業界改善案】アニメ業界には金銭と心の2種類の通貨がある。報酬は金銭のみにするべき。

アニメ業界は給料が低い、労働環境が悪い等と言われていますが、実は全くそんなことはありません。
 
みんなちゃんと報酬をもらってます。
そう、好きなアニメ制作に携われるという報酬をね。
 
これが冗談じゃなく、働いている側がある種本気でそう思ってるから、いつまでもアニメ業界の待遇は悪いままなのです。
 
という訳で今回のアニメ業界の無駄話は、アニメ業界には通貨が2種類あるという話。
 

アニメ業界の2種類の通貨

 
1つ目の通貨は、当然日本円です。
普通にお金で支払われる報酬ですね。
 
普通は全てお金だけを基準として、仕事の契約は進められますがアニメ業界にはもう1つの通貨があります。
 
それが上でも書いた、精神的な通貨です。
 
好きなアニメ制作に携われるということでの精神的な満足感や、より良い作品を作りたいという気持ちです。
 

アニメ業界にはアニメが好きな人しかいないことの特殊性

 
一見すると当たり前のことだと思いますが、これは実は物凄く特殊なことです。
 
今好きな業界で仕事ができてる人がどれぐらいいますか?
今働いている職場で、その会社、業界が好きで入ってきたって人はどれぐらいいますか?
 
普通は好きな業界で働くのはとても難しいです。
 
例えば人気のあるマスコミ関係であれば、人気が故に競争率がとても高く、偏差値の高い大学に入っていなければ足切りされてしまいます。
 
他の専門職だって、大学・専門学校での専門課程で学んでいるか、資格を持っていないと就けないものがほとんどだと思います。
 
でもアニメ業界は違います。
 
専門学校に行ってなくても、資格なんかなくても、基本的に誰でも入れます。
もちろん、会社ごとに書類選考や面接はありますが、明確な基準がある訳ではありません。
 
A社は落ちたけど、B社には受かるということなんか当たり前にあります。
常に人手不足な業界なので、通常だと不採用な人でも猫の手も借りたいほど忙しい時だと採用になることも多々あります。
 
これがアニメ業界の待遇が悪いという問題の根っこの一部です。
 

アニメ業界は長時間労働が仕組みに組み込まれてる

 
新人でアニメ業界に入ってくる人は、上記の理由によりそのほとんどが即戦力とはならない人達です。
 
基準がないので当然ではあるのですが。
専門学校もほぼ機能してないですし。
 
さて、だから新人は先輩から仕事を教えてもらう訳です。
先輩の貴重な仕事時間を割いて。
 
そうすると新人は1日も早く仕事を覚えようと、毎日長時間の残業が当たり前になります。
定時とかないので、残業という概念はありませんが。
 
仕事を覚える頃には、長時間働くのが当然という意識が染み付いてしまっています。
そうでなくとも、仕事を教えてもらった先輩や会社の助けになるならと、自ら長時間作業をするようになります。
 
その背景には、生活の為には長時間作業せざるを得ないということもありますが。
 
とは言え、さらにその前提として「アニメが好き」で入ってきた人達で、業界には同じようにアニメが好きな人しかいない訳です。
専門学校とかならともかく、中学高校まではアニメが好きというのは多少なりとも肩身が狭い思いをしていたのが、業界に入ると全員がアニメが好きな訳です。
 
それで作っているものは好きなアニメ。
 
しかも仕事ができるようになればなるほど、好きなアニメの制作に貢献できる訳です。
周囲から頼りにされもします。
 
完全に業界全体の仕組みとして、金銭以外の部分で長時間労働を指向するようになってるのです。
 

長時間働けるのは若い内だけ

 
でもこれが通用するのは若い内だけです。
 
長時間働くのも、忙しい中睡眠時間を削りながら恋人と会えるのも、体の無理がきく若い間だけです。
 
年齢を重ねてくると、身体的な無理はきかないようになってきます。
 
さらに、結婚したり子供ができたりすると、長時間労働や安い給料だと生活自体が成り立ちません。
 

仕事の報酬は金銭で支払うべき

 
こんなの当然のことですが、アニメ業界ではそんな当然のことが行われていないのです。
現在の待遇の悪さの問題は、金銭以外の目に見えないものが報酬としてあることに起因しています。
 
だからまずは、報酬を金銭のみにすべきなんです。
 
好きな作品だから、いつも仕事を出してくれる制作・会社だから、始めて作監として起用してくれたから、等の金銭以外の理由を一切持ち込まないことです。
それを持ち込むと、結局は安い額で長時間働かざるを得なくなってしまいます。
 
お金が基準になれば、難度の高い仕事、時間のかかる仕事の額は上がるはずです。
 
そうしたら今の単価の不均衡なども解消されるでしょう。
 

アニメ業界の人が実は一番技術者をバカにしてる

 
現在は1カットの単価は、難度・作業者の技術にかかわらず均一です。
 
顔のアップ1枚のカットも、原画枚数20枚のカットも基本的には同じ単価です。
作業者が交渉したら多少色が付くことはありますが。
 
でもデフォルトが均一単価なので、交渉しなければ安いままということです。
全ての人がその交渉を出来る訳ではないので、つまりは単価を安く抑えることが仕組みとして定着してるということです。
 
さらには高い技術の人と未熟な人の単価が同じということも問題です。
 
下手な人には、演出作監の修正の手間が少なくて済むよう簡単なカットが振られます。
上手い人にはその反対。
しかも単価は同じ。
下手なままで簡単なカットを数こなす方が稼げる仕組みなんです。
 
それでも技術を高めようとするのは、その本人が好きなアニメの為に上手くなりたいと思うからに他なりません。
実際、作監等の上の役職になったところで、増えただけの作業量と責任分、ギャラが増えるかというと全くそんなことは無いですからね。
 
要は技術・成果に対しての金銭的な報酬が、適正に支払われていないんです。
 
そもそも上手い人と下手な人の単価が同じで、そのシステムを何十年も誰も是正しようとしてないって。
そんなのアニメ業界の人自身がアニメを作る技術者をバカにしてるでしょ。
 

報酬を金銭だけに統一

 
だから、それらの問題を解決する為には報酬を金銭だけにすればいいんです。
 
技術がある人、難度の高い仕事には技術・難度なりの金額、そうじゃない人にはそれなりの金額とした方が分かりやすいです。
 
少なくともその方が、技術を高めるモチベーションになります。
 
動かすカットを描きたいけど、生活の為に枚数少なめのカットばっかり描いてる人もいるでしょう。
 
枚数多いカットに適正な報酬が出るなら、やりたいという人は増えると思います。
 
技術や難度の基準は設けなくてはいけないし、みんなが納得するような基準はなかなかできないかも知れません。
でもそれでも、現在のアニメが好きという感情に付け込んだ、金銭的な報酬が不均衡なシステムは一刻も早く止めるべきです。
 
そしたら今の悪いという待遇は、多少はマシになるでしょう。