その仕事を続けてスキルは上がっていきますか?

みなさんお仕事はしてますか?
 
ところで、あなたが行っている業務はスキルストック型かスキルフロー型のどちらでしょうか?
 
と急に言われても何のこっちゃ分からないかと思います。
いろんなところで仕事におけるフロー・ストックについては語られていますので、気になる人はグーグル先生に聞いてみて下さい。
 
ここで僕が言ってるのは、やってる仕事がスキルが高まっていくものか、そうじゃないものかということです。
 
例えば書類のコピー。
コピーなんか誰でもできることで、コピーをすることで高まるスキルなんてものはありません(厳密には無いことはないですが、便宜上無いということにしときます)。
書類を作ったり、チームとして何かイベントを企画・実行したりということも、スキルが高まる訳ではありません。
いやいや、さすがにイベントまでやればスキルは貯まるよ、という反論もあるかと思います。
でもこれはあくまでチームでのイベントで、1人1人はミーティングの段取りや資材なんかの準備という業務が大半になってくるかと思います。それらの業務ではスキルは蓄積されていきません。
 
ではプログラマなんかはどうでしょうか。
こちらはコードを書くことで、プログラミングというスキルが上がっていきます。
通訳・翻訳家。
こちらも仕事を重ねることで、通訳・翻訳というスキルが上がっていきます。
 
なんとなく分かってきましたかね。
 
つまり、その業務を行うことで個人のスキルが蓄積されていくものか、そうじゃないかということです。
で、そのスキルが直接価値に結び付くものです。
 
スキルフロー型の業務はいくら長く続けても価値を生むスキルは身に付きません。
 
しかしその割に、スキルフロー型の業務は高い能力を要求します。
以前のエントリ、会社で必要とされるスキルについて考えてみたでも書いたそれぞれのスキルが高いレベルで必要です。
会議やプレゼンで人と接してアウトプットすることが主な業務になるからですね。
それ以前の分析や書類作成なんかはできるという前提で、フロー業務はこなしていくことになります。
 
例えばアニメの制作進行ですが、アニメ制作におけるほぼ全ての工程とスタッフを管理して作品を完成させる仕事です。制作進行レベルが上がればプロデューサーになり、企画を出したり監督等のスタッフを采配したりするようになります。
それでも1枚の動画も描かない限り、直接価値を生んでいる訳ではないのです。
 
アニメーターであれば、初期はどれだけ悪い待遇であっても、絵を描くというスキルを蓄積していくことができます。
そしてその絵は1枚1枚が価値を持っています。
 
もっと分かりやすく言えば、料理人は料理をすることで料理のスキルが上がり、より美味しい、価値の高い料理を提供できるようになるということです。
 
スキルストック型の仕事はすればするほど、生産するものの価値が高まるということです。
 
現在の仕事の多くは直接価値を創造するものではなく、価値を創造する人達や部署をマネジメントすることで、効率を上げたり価値を最大化したりするものです。
 
でも結局は価値を生産する人に依存してしまっているとも言えます。
 
これからの世の中、どっちの仕事の方があなたの人生においてメリットがありそうでしょうか。
 
個人の価値観や能力に属するものなので一概にどっちが良いというものでもありませんが、たまには自分の仕事をこのような視点から見てみても良いのではないでしょうか。

 

仕事のスキル―自分を活かし、職場を変える

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